歯科医師ゾロと患者サンジってどう？(←誰に聞いてる)


頬に湿布して出勤したリーマンサンジ。

昨晩から奥歯の疼痛に悩んでいる。

同僚ナミさんから「女友達が近くに歯科医院を開業したから紹介してあげる」

と、紹介料を取られて教えて貰った『ニコｖニコｖデンタル(Ｄr.ロビン)』

昼休み、美人Ｄr.に胸ふくらませ受付(ビビちゅあん)に保険証を出すと「本日午後の診察は生憎、Ｄr.の急な用事で・・・新患の方は申し訳ありませんが・・・」と断られる。

痛みに脂汗し青ざめながら項垂れるサンジに、「見るだけなら」と奥から声が。

ヘルプで来ていた緑の髪に黒ぶち眼鏡、目から下をすっぽり覆うマスクをしたＤr.ゾロ。

「野郎に口の中見せるくらいなら、こんな痛みへでもねぇっ！！」と、再来の予約を取ろうとすると、患部の悪化のリスクを朗々ろ語り、しまいには死に至ると愕かすゾロ。

カリエスであれば口臭で周りに不快感を与えるウンヌンカンヌンの件(くだり)で白旗を上げるサンジ。

憔悴しきった様子でユニットに身を預け、ライトの眩しさに目を閉じる。

ミラーを右手に、バキュームを左手、カルテ記入用のペンをマスクの上から口に挟み、三刀流歯科医ゾロ。

眼光鋭く、患部を見つけ・・・

「・・・虫歯じゃありませんね。アフタです。」

「ふぇ？」

「奥歯の歯肉にひどい口内炎があります。」

「こぅ・・・？」

いつの間にかエアーに持ち替え患部に吹き付ける

「ふぎゃっっっ！！」

「手っ取り早く焼きますか？」

「や？やふ？！」

淡々と所見をカルテに記入するゾロの手が急に止まる。

大口を開け「焼く」に激しく動揺するサンジをよそに、ゾロの眉間のしわが一層深くなる。

サンジの上下顎の歯列、色、歯牙の一本一本の形態が歯科模型の様に、いや、それ以上に素晴らしく美しい事に気が付いたゾロ。

そう、Ｄr.ロロノア・ゾロは歯牙解剖学をこよなく愛する歯フェチであった！

「口腔内の粘膜が薄い体質のようですね。唾液の分泌も少ないようです。最近寝不足でしたか？ストレスとか・・・」

心なしか低くなった声色。
医療用グローブを嵌めている、武骨で太めな人指し指がサンジの口腔を先ほどとはうって変わり慎重に動く。

「レーザーで焼くのが早いですが、どうしますか？」

「あ・・・・ぁぅ・・・」

Ｄr.の指が患部を避け、口蓋趨襞をゆるゆるとなでる。

指摘されたように粘膜が薄く敏感なサンジ。

歯肉や舌の付け根などあまり他人に触れられた事のない部分を執拗に弄られ思わず呻く。

歯牙の裏、舌面の柔らかな場所を何度も擦られる。

それはまるで深く口付けをしているような・・・！！

「はぅ・・・っ」

唾液が口角から溢れ耳たぶの下まで伝う。

「ああ。だいぶ分泌が良くなってきましたね・・・」

首に巻かれたエプロンで唾液を拭ってやるゾロ。

「口腔内の乾燥を避けてあげてください。」

「・・・ふ・・ぁ・・・い」

「喫煙されてますね？ヤニと歯石除去にしばらく通院をお勧めします。」

マスクの下に隠れているなにやら企んだ笑み。

「椅子を起こします。一度嗽をどうぞ。」

ゆっくりと起き上がるサンジ。

頬がピンクに染まり、幾分汗ばんでいる。

目尻に薄っすら涙が。

嗽をし、一息つき、傍らでレーザーの準備をしているゾロに振り向き

「センセ・・・今の・・・・・もう一回・・・」








音波歯ブラシプレイＺＳとかねｖ←